第１３９回例会　　２０１１年２月

　　　　　　　　　　　　　　　


　あらすじ

　夫婦（千葉茂則・白石珠江）と、離婚して戻った娘（中地美佐子）の３人で、経営する高原のペンション「林の中のナポリ」。スキー場もなく冬は客足が途絶えてしまうことが悩みです。原因の一つは、どこか陰気で接客の下手な主人の信一で、なるべく調理場に隠れるようにするのでした。
そんなある雪の夜、駅へ行った娘が、宿をさがす女性・伊沢かの子（樫山文枝）を連れて帰って来ます。連泊してくれる久々の客に喜ぶ３人ですが、世界中を旅して来たように話す　かの子の言葉の裏には何か秘密があるようです。そして、ふと顔を合わせた信一とかの子には、遠い過去の記憶が甦るのでした・・・・・・・


作　：　山田太一
演出　：　丹野郁弓
出演　：　樫山文枝　・　千葉茂則　・　白石珠江　・　神　敏将　・　有安多佳子　・　中地美佐子
　　　　　 藤巻るも　・　渡辺えりか　・　飯野美穂子　・　望月香奈


感想文集から

　初の搬入で、私の運んだイスやドア、旅行カバンが舞台に置いてあった。幕があがった時、喜びが込み上げてきて身近に感じられた。当日の係りは、新会員も含めて、いつもは本庄会場で観ている人も入れ、６人で、手帳忘れや搬出等を楽しんで出来た。かの子と直子が分かり合って抱き合う場面には、グッときた。また、いつかナポリへ来て、信一の変身ぶりを見たり、本当の旅行の話等を聞かせて欲しい。しっとりした心が温められるステキな作品に出会えた。　　　　　　　　　秋桜の会

　何年か前、樫山文枝さんの「おはなはん」を見て明るく楽しく感動しました。今回の伊沢かの子役は年配のお年寄りで、またそれなりに希望がもてる様な気がしました。
　舞台も雪の景色が素晴らしかったです。　　　　かしわ会

　配役変更は大変ショックでしたが、鑑賞してそれを忘れるほどの素晴らしい舞台でした。
　運営サークルで、受付の仕事ができた事はうれしく思いました。　　　かしわの会

　配役の変更はあったものの、全く違和感なく観られました。夫も子供も世話をすべき親もいない老後は、自由とは言え全く一人というものはやはり寂しいものだなあと思いました。かの子はその寂しさを予感して、老人ホームに直行せず、雪の中のペンションに迷い込んだのでしょうが、もしかしたらあのペンションにそのまま居座って一緒に暮らせば楽しいだろうと思っていたら、展開は違ってしまいました。老後はやっぱり自立していかなければ、人に頼っていてはダメですね。　　　　　　本庄　F

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